萬覚書

Carpe Diem. Seize the day.

月月火水木金金最終

5月25日に首都圏における緊急事態宣言が解除され、長いようでも短いようでもあった自粛生活が"表面上"終了した。2017年4月に社会人になって以来、ここまで時間的に余裕がある時期はなかったし、恐らくこれからもない。しかし戦時や災害とは異なり、外面的には日常風景があり、衣食住・ライフラインには全く困らない、という何とも不思議な期間であった。

 

日常的な義務から2か月間開放され、ゆっくりと様々な考えを巡らせたり振り返ったりしたことは有意義であったと同時に、日常的な義務に頭をいっぱいにすることで普段は考えなかった本質的な問題まで行きつくこともあって、悶々としてしまうこともあった。

 

  • 5月11日~5月25日⇒ほぼ平常運航

仕事がほぼ通常モードになり、平日は出勤と時々の在宅勤務(タスクあり)。久しぶりの復帰時はだいぶなまっていたが、マーケット感覚も戻してきた。しかし体力については、周りの社員も言っているが、週4回の出勤でもかなりきつく感じる。余暇は、トレーニング、読書、映画、ドライブをバランスよく行った。

  • 自粛期間の映画⇒13本

・ピザ!

シンプルな筋書で分かりやすく且つユーモアが効いていて面白かった。よく考えれば悲惨な環境だが、作品全体として悲愴感はそこまでない。

鍵泥棒のメソッド

途中までは面白かった。堺雅人香川照之の人選がしっかりはまっており、そこに助けられた感がある。

コンテイジョン

映画自体は途中で中だるみした感が否めない。舞台をアメリカにするか日本にするかでストーリーがだいぶ変わる、と今回のコロナ自粛における日本人の規律正しさを見てそう感じた。

インターンシップ

ベタなキャラ設定だが爽快だった。まさにアメリカって感じだった。

ドント・ブリーズ

1時間くらいに凝縮した方が楽しめると思う。

サマータイムマシンブルース

ドタバタ感が面白かった。今まで観た邦画の中では上位にくる。

羊たちの沈黙

レビューほどの名作だとは思わなかったが、面白かった。

・アタック・オブ・ザ・キラー・トマト

Z級映画ということで興味本位で観たが、1970年頃でこの笑いのセンスはすごいと感じた。普通に良かったと思う。

・LIFE!

ロードムービーとしてはありきたりな感じだが、妄想癖や出会い系サイトとストーリーを結びつけるセンスが良かった。

マダム・イン・ニューヨーク

気分が良くなる作品。インド映画は総じて見ていて心地よい。但しフランス人との恋愛要素は不要だと感じた。

ザ・ギフト

やや説明が多い作品で、またオチの場面をもう少し何とかできただろうと感じたが、面白かった。

博士の愛した数式

個人的に全くはまらず特に何も感じなかった。もう少し数学数学してそれが爺さんの思想哲学や行動様式に強く結びついている系のストーリーが欲しかった。

・カット/オフ

ドイツ映画は3年前に観た「ウェイブ」以来で久しぶり。amazonでの評価は非常に高く発想は面白いが、退屈であった。

  • 自粛期間の読書⇒5冊+α

・財務3表図解分析法

基礎復習用。財務にあまり慣れていない人にとっても分かりやすいと思う。

豊饒の海 奔馬

豊饒の海 暁の寺

豊饒の海 天人五衰

純粋な思想と美しい肉体、思想(英雄的な死)と現実(取り巻く環境)との矛盾⇒美しい肉体(ジン・ジャン)と美しくない心身(本多)、熱情や大義の喪失(本多や今西)⇒自意識の肥大(透)、老いへの憎悪、世界に対して阿頼耶識ベースのフワフワした認識、と2巻から4巻までは大きな流れとしてつながっているように感じた。4巻における安永透の20歳到達時と最後のシーンは驚いた。

ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機

アマゾンのレビューが異常に高いがそこまで中身の濃い本ではない。特に農林中金とゆうちょの章(特にCLOについての記述)は雑に感じた。

・他は財務やコーポレートファイナンスや研修資料など。

  • 体重推移(目標75kg⇒71~72kg)

4月初 64~65kg程度

4/8(水) 67.2kg

4/9(木) 68.6kg

4/10(金) 68.7kg

4/11(土) 68.6kg

4/12(日) 68.8kg

4/13(月) 69.3kg

4/14(火) 69.5kg

4/15(水) 70.2kg

4/16(木) 69.8kg

4/17(金) 70.2kg

4/18(土) 69.7kg

4/19(日) 69.3kg

4/20(月) 70.4kg

4/21(火) 69.3kg

4/22(水) 70.5kg

4/23(木) 69.6kg

4/24(金) 69.6kg

4/25(土) 70.0kg

4/26(日) 69.7kg

4/27(月) 70.2kg

4/28(火) 70.0kg

4/29(水) 69.6kg

4/30(木) 70.4kg

5/1(金) 70.4kg

5/2(土) 70.2kg

5/3(日) 70.3kg

5/4(月) 70.7kg

5/5(火) 71.0kg

5/6(水) 70.7kg

5/7(木) 71.2kg

5/8(金) 71.4kg

5/9(土) 69.9.kg

5/10(日) 70.8kg

5/11(月) 71.5kg

5/12(火) 71.2kg

5/13(水) 71.0kg

5/14(木) 71.2kg

5/15(金) 71.0kg

5/16(土) 71.6kg

5/17(日) 71.0kg

5/18(月) 71.2kg

5/19(火) 71.7kg

5/20(水) 71.3kg

5/21(木) 71.7kg

5/22(金) 71.1kg

5/23(土) 71.5kg

5/24(日) 72.3kg

5/25(月) 71.2kg

 

  • 自粛期間でしたこと

・体作り

レーニングについては4月中は、公園にて坂道ダッシュと階段ダッシュ、また自宅での上半身トレーニング。5月の駐車場閉鎖以後は家トレのみ。家トレについては、2日か3日に1度、ストレッチ・ダンベールカール、・コンセントレーションカール・プッシュアップバー・シットアップ・プランクを行った。ダンベルが10kgと軽量であること、公園の駐車場が入場禁止となりまた体重が軽くなることを恐れて坂道ダッシュを止めたこと、部位に偏りがあることなどから、筋トレを追い込めた感覚はほとんどない。但し柔道とエニタイムフィットネスがストップしていることから最低限の身体の維持はできていると思う。ストレッチについては、アディダスのストレッチマットを購入してから捗るようになり、むしろ平常時よりも時間をとれた。また、体重増量も同時に試みて、上記の推移に見られるように64kg⇒72kg程度まで増加した。当初は75kg程度が目標であったため未達であるが、太りにくい体質を鑑みて頑張ったと思う。

・youtuber視聴

ルーティン系、ボディビルダー、日常系、柔道、キチガイ、東大生、業界解説、勉強解説など多ジャンルに渡ってyoutuberを視聴。youtuberについては今までほとんど観たことがなかったが、色々な発見があったので結果的には視聴してよかったと感じる。一方で東大卒で外資系金融で投資銀行や弁護士になって俺が到底及ばない額を稼いでる人、平凡な日常を穏やかに生活している人、好きなことを存分にやっている人など、他人と比較してしまうことが多いので悶々としていることもあった。

・映画

 映画は社会人になって以来、まとめて観て小休止の繰り返しだったが、今回はそれなりに鑑賞できた。上記リストの中で個人的に好きなのは「ピザ!」「サマータイムマシンブルース」。

・読書

 新書2冊と文学3冊と財務や金融関係の本数冊。財務や金融は新しいことよりも復習や知識の補強に近い。文学については三島由紀夫の「豊饒の海」2巻~4巻。平常時は時間的にも心情的にも純文学を読むことがなく、豊饒の海第1巻を読了したのが2018年の秋頃なので1年半ぶりになる。輪廻転生をツールにして、死(死に際)、美(肉体と精神)、老い、純粋(3巻4巻でフェードアウト)、意識などがテーマとなっており、読むのに少し疲れた。個人的には奔馬暁の寺>春の雪=天人五衰の順で良かった。

・勉強

4月中はそれなりにやった。英語リスニングは確実に力が上がった。5月からは勉強時間がフラッシュ・クラッシュ。ただし職場復帰により勉強の場が机上⇒実務に移ったと解釈して許容範囲としている。また折角の自粛期間なので映画を観たり「豊饒の海」読破など文化的な生活を送るのもアリだと思い、方向転換したことというのも理由としてある。

・ドライブ

ドライブについては箱根や芦ノ湖、東京の多摩地区、横浜市内、首都高速が主であった。県境跨ぎは若干したが、コンビニ以外はほとんど車から降りることはなかったのでセーフ。

 

  • 気づいたこと 

・仕事は必要悪

 日本人はコロナ自粛を機に出勤しない喜びを知ってしまったわけだが丸の内を闊歩するサラリーマン・OLもしくは周りの社員のファッション、表情、オーラを感じて、気分を仕事に向けることも重要であることに気づいた。

・余暇があると余計なことまで考えてしまう

哲学者になることを拒否した"社会人"は、平日仕事、休日レジャーという生活がちょうどいいのかもしれない。

・外部との関係で自己が認識される

これは仮面浪人や大学で引篭していたときにも感じたのだが、他者と関わらないと社会における自己の位置づけが分からなくなり、自分の存在がフワフワしたように感じてしまう。人間は「社会的動物」(アリストテレス)であると改めて認識した。