萬覚書

Carpe Diem. Seize the day.

被投的(非・被投的)投企

4月から社会人3年目の生活が始まる。このタイミングで、就職活動時から1年目・2年目と一貫して希望し続けていた部署に配属されることになった。日本の中心地に位置するビジネス街で、多くの非常に優秀な人達に囲まれ、様々なカルチャーが融合されている環境で働くことになる。

 

業界動向としてはやや厳しい状況で、国内の経済情勢においては高齢化による財政赤字が慢性化し低金利・株高を中心とした金融政策が停滞し、金融市場においては不確実性が高く、世界経済を主導する先進国においては景気停滞が予測されるという、四方八方で難しい状況の中ということもあり、配属先では早い段階で戦力になることを求められるだろう。会社にとっては根幹であり(少なくとも自分はそう考えている)、また日本にとっても影響力のある仕事であるため、すでに内圧と外圧と緊張感を感じている。期待や楽しみもあるが気の重さの方が大きい。何を目指し、そのために何をすべきで、何が足りないかを一番理解しているのは自分である。具体的な実務に関しては勿論、「事実を把握し、対象を特定し、分析し、判断する」という文字にすると淡泊なこの一連の行為を的確に遂行するために、実務的な経験を踏み知識を身につけると共に、"教養"と"知的体力"を探求することで、脳みそを体幹から強くしていきたい。

2004年4月、中学入学と同時に野球部に所属し、当然のようにイチロー(当時30歳)に憧れ、真似をするようになった。俺自身が野球を辞めてもなおイチローの背中を追い続け、その言動に注目し、自分のモチベーションの糧とした。自分にとって常に指針で在り続けたロールモデルが現役選手から引退するということは、非常にショッキングなことである。

 

イチローは27歳でメジャーリーグに挑戦したが、俺も彼と全く同じ時期に"より大きな世界"へ挑戦することになった。イチローは平成の終わりと共に第一線から去って行ったが、俺は新元号の始まりと共に第一線に立つことになった。かつて尊敬の眼差しで見ていた選手にいつまでも憧れているようでは成長は望むことはできず、イチローになるための行動を"今"、"ここ”で、”自分”が実践しなければならない。