大タモリ年表なるものをweb上で読んだのは恐らく10月頃で、オフィスビル内にあるデザイン全振りの座りづらい椅子で給料見合いの安い軽食を食べていた時だったと思う。もう秋かと思いジャケットを着て通勤するも、歩いているうちに汗ばんできたため着てきたことを後悔したことを覚えている。そのページには、タモリは以前から「30歳になったら仕事を辞めて将来をじっくり考えよう」としており、実際に30歳になる年を機にすべての仕事を辞めた、とあった。
"普通"は30歳になったら、将来に対しての考えを一巡させて、夢を諦め、身を固め始めるようになるため、30歳を機に仕事を辞めることは奇怪であるのだが、一方で妙に納得できたためこの考え方は強く印象づけられ、今に至るまで時々思い出すし、有給休暇で一人温泉に浸かりながらこのテーマについて思考を巡らすことが何度かあった。
年を重ねるごとに社会からの同調圧力は強まるということを最近になって強く感じる。俺自身はしがらみ的なものとはとは無縁で好きなようにやっているが、それでも社会のスタンダードを意識させられる場面は増えていっている気がするし、油断するとそちら側に吸い寄せられることがある。
俺が3歳の頃に聴いていたアンパンマンのマーチに「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」「何が君の幸せ 何をして喜ぶ」というサラリーマンにとって耳を塞ぎたくなるような問いがあるが、「答えられない」のも「分からないまま終わる」のも嫌であることは間違いないし、少なくとも、満員電車に乗り込んで経営者や株主に自分の労働力を廉価で売って、がんじがらめとなったルールや常識の中で自分を消費し疲弊することだけはないと断言できる。
「最強伝説黒沢」の冒頭に「感動などないっ! あんなものに…… オレが求めているのは…… オレの鼓動 オレの歓喜 オレの咆哮 オレのオレによる オレだけの……感動だったはずだ!」とあるように、社会のスタンダードや人生100年時代の計画のような外圧、オリンピックやW杯のような他者からもたらされる感動などは虚像にすぎなく、幸せも喜びも感動も俺固有の問題であるため、大タモリ年表的に雑然と、独善的でありたいと思う。
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2021年
2011年に仮面浪人ブログ「モラトリアム的生活」が始動、大学生活ブログを経て、社会人編となる本ブログへ至り、10年が経過した。年末年始になると一年を振り返ることになっているため、今回も一年を振り返りたいと思う。
総括すると、仕事や転職活動やそれに付随する勉強など、キャリアに重点を置いた一年であった。逆に言うと、仕事以外で新しいことや前進は無かった。
自分にとって働くことはより良いプライベート送るための手段であり、そこに生活全てを捧げる気は一切無い。極力短い時間で高いバリューを生み出して高い給与を得て、余暇と経済面を両立することが目標であり、そのための下地作りをしているという意識で日々を過ごしている。今年はプライベートを充実させるために仕事と勉強に重点を置いた結果プライベートが圧迫される、という虚無の一年だったと言える。
効率的に高い価値を生む仕事を行い、高い給料を得て、倒れるほど柔道をして、日曜日はスポーツカーで伊豆半島を爆走する生活でありたい。
<仕事>
及第点の一年であったと思う。実質キャリアアップとなる別チームに移動して、より難易度が高く、よりマーケットバリューも高い仕事を、比較的自由にストレスなくやらせてもらっているため、環境的には良好だと感じる。昨年まで、昼休みは1時間フルで休んでいたが、今年の1月から現在にかけては、飯をかきこみながら30分ほどレポートやニュースを読みこむなどインプットをして、残りの30分を仮眠にあてて体力を完全回復させるるという1秒も無駄にしないスタイルを貫いている。3月~4月は様々な案件を全力で取り組み、10月から12月中旬にかけては休日も仕事や勉強に捧げたため、前進をしている感覚はある。しかし、俺が高校生の時に見た東進ハイスクールCMに「我々の目標は、平均点、などではなく、満点だ(棒読み)」というフレーズがあったように、平均点・及第点などではなく常に満点を意識した姿勢で全力で臨まなければならない。
また、専門性を高めて、高いバリューを出して高い給与を得る企業を探すため、転職活動を行って実際に内定をもらった。しかし、現職からバリューの高いチーム加入の打診を受けてそれを条件に残留に応じ、最終的に内定先を辞退。これが正しい選択だったかどうかは未だに分からないが、内定先やエージェントに迷惑をかけたこと、転職を交渉材料により良いチームに移動したことで同僚からの心証を損なっていることは事実である。
優良企業の内定を辞退したからには、現職を助走期間と位置付けて、さらに高く跳べる準備をしている。転職活動自体はペンディングであるが、転職をいつでもできるように常に意識して準備している。
<勉強>
2017年に社会人になって以来、一番勉強できた。転職を意識し続けているから頑張れている。コーポレートファイナンス、財務・会計の知識は、仕事中での深掘りや通勤電車でのインプットで大きく向上した。また英語を仕事上頻繁に使用するようになったため、ビジネスレベルでの語彙力や読解力は向上している。IT回りのスキルは全然ダメで、マーケット全般への知識はまだまだ甘いと感じるため今後の課題となる。
<柔道>
練習自体は行ってたがダラダラやっていたので、かなり弱体化した。技術、筋力、スタミナ、運動神経は全て劣化し、リカバリーもできてない状態、全ての土台となるモチベーションもなかった。唯一、ストレッチはしっかり行っていたので柔軟性については特に問題は感じない。今年は体を一度も傷めず、常に万全でいることができたのも良い。
試合には一年半ぶりに一度だけ出場して敗退。現在出られる試合が少ないため、モチベーションにつながらず、現在のバキバキな弱体化につながっていると思われる。
<遊び>
大学に入学した2012年から2021年までの間で今年が最も遊ばない年であった。経済的な事情もあるが、今まで色々なところに行った分、転職活動などもあるため今年は控えめでいいかなという意識があった。
絞り出しても、1月に宮ケ瀬湖に行って近くを散策したことと、ゴールデンウィークに箱根のターンパイクを走りアネスト岩田スカイラウンジでダラダラ景色を見てラーメンを食べたことくらいしか思い出せない。
<その他>
映画を38本鑑賞。面白かった映画は以下。
「search」(2021年1月視聴)
「生きる」(2021年1月視聴)
「フルメタル・ジャケット」(2021年8月視聴)
「めぐり逢わせのお弁当」(2021年8月視聴)
「リストラ・マン」(2021年10月視聴)
「ビッグ・ボーイズ」(2021年10月視聴)
「リストラ・マン」はシンプルな構成だが、セリフ、キャラ、挿入で流れる「Damn It Feels Good To Be A Gangsta」が心地良く、全体的に解放感があり、2021年度鑑賞映画の中では一位。「めぐりあわせのお弁当は」俺が料理を再開するきっかけとなった。10月に「ビッグ・ボーイズ 」は野鳥観察大会という傍から見れば何が楽しいか分からないことに人生をかける人たちをテーマの映画だが、野鳥に一切興味のない俺が終始興奮しながら観れた。
6月頃、プロ棋士youtuberを観てから最大瞬間風速的に将棋の再ブレイクが到来。将棋倶楽部24でレーティングを1217まで伸ばした。1か月で飽きて今は全く指していない。
料理を1年ぶりに再開。仕事と勉強に追われだしてから時間がなくなり、今は休止中。料理している時間は、ひろゆきや岡田斗司夫の切り抜き動画、松本人志の放送室、その他教養動画を聴いていた。
M-1グランプリを10月~12月の期間で3回戦~決勝と追って観ていた。人生をかけてネタを作っている熱意が感じられ、準々決勝まで行くとほぼ全員面白かった。真空ジェシカを初めて知ったがとても良かった。フースーヤ、三遊間、軍艦、ハイツ友の会など関西芸人も良かった。
買い物について、NikeのスニーカーとNEW ERAのキャップとアディダスの柔道着以外ほぼ買うことはなく、使用している道具でアップデートされたものはなく、実質QOLは下落した(名目QOLは横ばい)。消費に飲まれることも寂しいが、消費のない生活も極めて寂しいと痛感した。
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2022年
2020年に一人で高知県の室戸岬まで出向き初日の出を俺の真正面で捉え、2021年は伊豆の見晴らし台と白浜海岸で初日の出を捉え、今年は愛知県内の海岸において、東京事変の「閃光少女」という曲に「写真機は要らないわ 五感を持っておいで」とあるように、五感を活用して日を全身に受けた。(但し写真機は使用)
2022年は具体的なガチガチな目標ではなく、その土台となるやんわりした指針的なものを決めたいと思う(語彙力)。
<食生活、睡眠、体のケア>
適当に出前をとって、眠い時に寝て、体を使いっぱなしの生活を改めたい。つまり食も睡眠も肉体も意識的にコントロールする必要があると思う。「ととのう」的な活動にも一定の時間を割きたい。
<体作り>
人生で初めて「お腹が出る」という現象に直面した。使う筋肉以外にも、引き締まった体を維持しなければならない。もちろん、柔軟性や運動神経にも気を遣い、常に仕上がっている状態でありたい。
<金を稼ぐ>
正確に言うと、精神的負荷と可処分時間を維持しながら可処分所得を上げたい。現職は給料横一列の成果給なし、実質副業や投資禁止のため、所得向上は転職でしか達成し得ない。よって、ベース給料が高い+成績によって変動という報酬体系を持ち、個人的に投機が許される企業を引き続き探したい。
<ワングレード以上生活レベルを上げる>
上記の金を稼ぐことが前提となるが、日用品からレジャーに至る使用しているモノやサービスのレベルを一等級もしくはそれ以上上げたい。